青木由香さんの本って色んな角度から心をくすぐられます。
台湾のきほんという本で知った青木由香さん、本屋さんには他にも彼女の本が並んでいました。
青木由香さんの本はどれも可愛い装丁で、どれから読もうか悩みます。今回手に取ったのは台湾ニイハオノート。「台湾の人と仲よくなれるかもしれないガイドブック」と表紙に書かれていたからです。
この方は言葉の選び方が面白い。乱暴なようでいて愛が感じられる、不思議なセンスの持ち主だと思います。
そしてガイドブックと銘打っているくせに彼女のお気に入りや普段使いのお店などしかまともに紹介しない徹底っぷりが、商業っぽさが感じられなくてとても好感が持てます。
行ったことないところは「行ったことない。外から覗いたことがあるだけ。」とはっきり記述するし、よく知らないものについては説明にもならない説明が1行。まるで台湾に詳しい、利害の発生しえない友達の話を聞いているみたいな感覚に陥ります。
ただ、だからこそこの本を読むことで自分の欲する情報がちゃんと手に入るかどうかはわかりません。お茶にあまり興味が持てない人からしたら、貴重なページを14ページも、語学が堪能でないと絶対入れないようなマニアックなお茶屋さんの話に割かれたりして、損した気分になるかも?そういう意味では人を選ぶガイドブックですね。
でも、最初にも言ったように青木由香さんは取材・撮影・文・イラスト・デザイン全てを自分で行いあらゆる方面から個性を押し出してくる人です。1人でやりきるからこそ出てくる気持ちの良い統一感にうっかり飲み込まれちゃう人が多いんじゃないでしょうか?